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経営管理ビザの基礎4 事業計画作成のポイント徹底解説!

こんにちは。
行政書士法人GOAL ビザ行政書士の中楯です。
さて、今日は、かなり踏み込んだ事業計画の話をしようと思います。

事業計画は会社の設計図

事業計画といえば、起業の際には欠かせない、会社の設計図ですね。
会社を作るのですから、利益を出すということは誰にとってもプライオリティの高いことだと思います。
前もって計画立てておくことは必須です。
起業は船出に似ています。
「ビジネスを成功させるためには、夢を抱いてその夢に酔うと言うことがまず必要だ。」
日本の有名な起業家の言葉です。
夢に酔っても船に酔わないよう、しっかり事業計画を立て、進むべき道を明確にしましょう。

経営管理ビザにおける事業計画のポイント

経営管理ビザの申請においても、事業計画は非常に重要な役割を果たします。
とはいえ、融資を受けるレベルのものまでは要求されません。
ポイントは、
 

  • What(何を)
  • Where(どこへ)
  • Who(誰に)
  • How(どのように)
  • How much(いくらで)


 
です。
取り扱う商品はどのようなものか?
それをどこから仕入れるのか?
商品を誰に売るのか?
どのような方法で売るのか?
いくらで仕入れ、いくらで売るのか?
これらの項目をカバーした事業計画書を作ります。
そして、これらを裏付ける資料として、契約書があると許可の可能性が非常に上がります。

審査官を納得させる資料作りを心がけよう

いくら上述の項目を網羅した素晴らしい事業計画を作っても、果たして本当に実行できるか?机上の空論になっていないか?という疑問が残ります。
それを客観的に証明するのが、取引基本契約書や業務委託契約書といった契約です。
とはいえ、設立間もない会社が契約を結ぶのは難しいです。
ですから、契約は可能であればというくらいです。
「取引先が決まったらこういう契約をします」という雛形を出すだけでも印象が違います。
つまり、不確定要素が多い中で、どれだけ審査官に
「この人は本当にこのビジネスを実行する気があるんだな」
と納得させるだけの事業計画を準備することが大切です。

損益計画も忘れずに

損益計画とは、総売上、経費、利益の計画です。
総売上は、売りたい商品をいくつ売るかで総売上が計算できます。
そこからあなた自身の給料、仕入れ値、事務所家賃などの経費を引くと利益がわかります。
これを1か月単位で作っていき、1年、3年、5年と大きな計画にしていきます。
いくつ売れば黒字になるという、「損益分岐点」を知ることもでき、とても役に立ちます。
細かい計算になりますが、妥協せずに緻密な計画を立てることができれば、ビザの取得だけでなくビジネスの成功もとても現実的になりますね。

今回のまとめ

事業計画は、ビザのためだけではなく、ビジネスの行く先を左右する大事な設計図です。
夢に酔いしれながら、かつ現実を見据えて作成しましょう!
次回は、実際に申請に使用した事業計画書を用いて、ポイントを解説していきます。
それでは。
 

経営管理ビザの基礎3「資本金は見せ金でもいい?」

経営管理ビザの基礎1「資本金500万円必要は間違い?その1」
経営管理ビザの基礎2「資本金500万円必要は間違い?その2」


行政書士法人GOALのビザ担当の中楯です。
外国人が一人で経営管理ビザを取るためには、資本金が500万円必要です。
ではこのお金、資本金の振込のときだけ友人から借りたりして調達する、いわゆる「見せ金」でも良いのでしょうか?

 

「見せ金」はNG!

見出しに早速結論を書いたのですが、見せ金はダメです。
会社を設立する際には問題にならないのですが、経営管理を申請する際にはこの点は厳しく見られます。
どうやって500万円以上のお金をためたのか、様々な資料を用いて証明していきます。
ここでは「自己資金の場合」と、「お金を借りる場合」に分けて、証明資料の例を挙げていきます。

自己資金の場合

自己資金の場合は、資本形成過程がわかるものを提出します。
要するに、「どのようにお金を貯めてきたか」です。
日本で働いて貯めた場合は、たとえば、通帳のコピーを出したりします。
外国で働いて貯めていたものを使用する場合は、残高証明書だけでなく、預金明細を出すのも良いでしょう。
タンス預金は、客観的に証明できないのですが、主張することはできます。
ビジネスのために貯めたのであれば、どんどんアピールしましょう。

お金を借りる場合

500万円は簡単に貯められるものではありません。
全て自己資金でないとビザが許可されないというものではなく、知人や家族に貸してもらう場合でも許可は出ます。
ですが、お金を借りたのであれば返す義務があります。その契約書を交わさなければなりません。
日本では、お金の貸し借りをする際には一般的に「金銭消費貸借契約書」というものを交わします。口約束はトラブルのもとですから、このようにしっかりと法的に有効な契約書を交わし、それを入国管理局に提示する必要があります。

ただ、これだけでは不十分です。
貸主との関係と、貸主の資本形成過程がわからないからです。
貸主が友人であれば、どのように友人になったかという経緯や、貸主の収入証明が必要です。
貸主が親の場合は、親の在職証明や預金明細などに加え、親子関係が分かる資料を添付する必要があります。
お金を借りるときは、貸主についてもさまざまな証明が必要となってきます。

資本金の出どころは「本気度」を表す!

「自己資金の場合」と、「お金を借りる場合」を見てきましたが、
許可が出やすいのは確実に自己資金の場合です。
自己資金の比率が高いと、審査官も
「おっ、この人は自分でビジネスをするために一生懸命お金を貯めたんだな。頑張ってほしいな。」
と思ってくれます。
資本金は、申請人の「本気度」を表すものさしです。多ければ多いほど許可の後押しになるわけです。

今回のまとめ

資本金は、自分が出せば出すほど審査には有利です。
ですが、お金を借りる場合でも、これから始めようとする事業について明確なビジョンがあり、それを確実に成功させ、お金を返していけるという高い志があるのであれば、許可は出ます。
最も大切なのは「ビジョン」、つまり事業計画です。
次回はこの事業計画についてお話したいと思います。
 

経営管理ビザの基礎2「資本金500万円必要は間違い?その2」

経営管理ビザの基礎1「資本金500万円必要は間違い?その1」


行政書士法人GOALのビザ担当の中楯です。
前回に引き続き、経営管理ビザと資本金500万円の関係についてお話します。

資本金500万円の真実

前回(経営管理ビザ/資本金500万円必要は間違い?その1)は、
「法令の規定では、常勤の従業員2名が必要となる規模の事業を開始することが要件です」
というお話をしました。
とはいえ、なかなか開始から従業員2名が必要となる事業ってなかなか難しいですよね。
そこで、この代替案として、「500万円以上の投資が行われている規模の事業の場合には、実際にこのような常勤の職員を2人以上雇用していなくても差し支えない」となっているのです。
従業員を雇用する場合は、ビザ申請の際に内定者の住民票などをつけなければなりません。
会社ができたてですから募集も大変ですし、採用したら各種の届け出や社会保険の手続なども出てきます。
アルバイトであれば働くという人もいるでしょうが、前回の文言をよく見てみると、「常勤の」という縛りがさり気なく盛り込まれています。
なので、弊社で申請する際も、社員は申請人となる外国人1人で、資本金500万円以上で申請をすることがほとんどです。
あるいは、既に取引先がいくつも決まっていて、相当な規模の事業をスタートするのであれば、人員も必要ですが、
それ以上に資本金が必要でしょう。
・2名を雇用するほどの規模ではないケース
・2名以上雇用して初めから大きなビジネスを動かくケース
いずれにしても、資本金は500万円以上必要となることがほとんどだということですね。

資本金は多いほどよい?

一般的に、資本金は多ければ多いほど、経営管理ビザの許可の可能性は高くなります。
安定的かつ継続的に日本でビジネスができるとみなされるからです。
でも、ビジネスのサイズに合った資本金でなければあまり意味がありませんので、
過度に多いのはNGです。
また、資本金が1000万円以上ですと、初年度から消費税がかかりますから、そういったところでも損が出るかもしれません。
総じて、800万円くらいが理想かなと思います。

まとめ

「2名以上の雇用の規模で開始、それができない場合として資本金500万円」が原則です。
でも実態として500万円の資本金で要件を満たすケースがほとんどです。
資本金の額も、多すぎず少なすぎずがベストです。
次回は、資本金は見せ金でも良いか?という部分を解説していきます。

経営管理ビザの基礎1「資本金500万円必要は間違い?その1」

行政書士法人GOALのビザ担当の中楯です。
今回は経営管理ビザの要件にかかわる重要な部分のお話ですので、2本立てでお話します。
今回は、いわゆる「規模要件」というものについてお話します。

経営管理ビザ、資本金500万円が必要、は本当?

よく「経営管理ビザを取るには資本金が500万円必要」ということを聞きますが、実はよく見ると、これは要件ではないんです。
入管法には、経営管理ビザの要件として、以下のように書かれています。

当該事業がその経営又は管理に従事する者以外に2人以上の本邦に居住する者(法別表第1の上欄の在留資格をもって在留するものを除く。)で常勤の職員が従事して営まれる規模のものであること

急に難しくなってしまった感じがありますが、要するに、
経営管理ビザを取得しようと思っている人以外に2人従業員が必要となるくらいの規模の事業が必要です。
ということです。
これが本来の要件です。
かっこの中の「法別表第1の上欄~」と書いてあるのは、日本に居る外国人で就労ビザを持っている人のことです。
なので、例えば今就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」を持っていて、日本の商社に勤めている外国人を2人ヘッドハンティングしても、この要件の2人には当てはまらないことになります。
2人に当てはまるのは、
「永住者」
「定住者」
「日本人の配偶者等」
「永住者の配偶者等」

を持っている人となります。
もちろん日本人も当てはまります。
つまり、法令の文言に沿うのであれば、日本人や永住者などを最初から2名以上雇用すれば、資本金は500万円以下でも良いということになります。

今回のまとめ

「2名以上の雇用の規模で開始、それができない場合として資本金500万円」が原則です。
次回は実務上の現状や運用での注意点、資本金の適性が額についてお話したいと思います。