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一般社団法人サービスデザイン推進協議会と決算公告について

最近ニュースで名前を聞くことの多い一般社団法人サービスデザイン推進協議会ですが、補助金申請を生業にしている我々としては以前から馴染みのある団体です。

一般社団法人サービスデザイン推進協議会 とIT補助金

今回はコロナによる持続化給付金の運営事務局としての一般社団法人サービスデザイン推進協議会という認識が強いと思いますが、我々からすると毎年のように要件も、内容も変わるIT導入補助金の運営をしている団体という認識です。

IT導入補助金は「ITツールを導入する際の費用を一部補助する」というものですが、この数年、おもてなし規格認証という、これまたサービスデザイン推進協議会が認定団体となっている認証を得ることが加点項目になっていました。

ただ、実際の認証についてはサービスデザイン推進協議会が認定した認証機関が認証業務を担当し、申請の受付・審査(実地審査を含む)及び改善指導についてはサービスデザイン推進協議会は関与しないということになっています。

しかも、去年までの数年はこのおもてなし規格認証を取るとIT導入補助金について加点項目とされていたのが、今現在は加点項目から外されたのか、その旨の表示が見当たりません。

それ以外にもIT導入補助金は始まってから数年経つのに、やたらと元々の目的である「ITによる生産性向上と整合性があるか」微妙なウェブ制作でも採択されてしまう年があったり、補助金の上限が50万から一気に450万に上がったりと毎年運用が大きく変わるので、我々からすると事務局として機能しているのかなという気持ちで見ていました。

一般社団法人サービスデザイン推進協議会 のずさんな決算公告

おもてなし規格認証自体も前述の通り実際の認証をしているのは別の機関なので給付金で他の会社に再委託している事自体は特に驚きもなかったですが、今回ニュースになっている決算公告についてはあまりのずさんな運営にびっくりしています。
というのも、そもそも国の受託事業をするのに社団法人の義務である決算公告をしていなかったということで梶山経済産業大臣からも遺憾とされていますが、6月4日に急遽一般社団法人サービスデザイン推進協議会のHPが出来上がり、そこには決算公告として過去3期分の決算内容が掲載されていました。

しかし、そもそも、この一般社団法人サービスデザイン推進協議会の登記簿謄本を見ると、公告の掲載方法は「官報に掲載する方法による。」とあります。一般社団法人法には下記の通り定められています。

第三百三十一条 一般社団法人等は、公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
一 官報に掲載する方法
二 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
三 電子公告(公告方法のうち、電磁的方法により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって法務省令で定めるものをとる方法をいう。以下同じ。)

つまり、急遽作成したHP上に決算情報を掲載しても、そもそも自分たちで官報に掲載するとしていますので、官報を出していなかった場合には罰則の対象にもなります。

第三百四十二条 設立時社員、設立者、設立時理事、設立時監事、設立時評議員、理事、監事、評議員、会計監査人若しくはその職務を行うべき社員、清算人、民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された理事、監事、評議員若しくは清算人の職務を代行する者、第三百三十四条第一項第六号に規定する一時理事、監事、代表理事若しくは評議員の職務を行うべき者、同条第二項第三号に規定する一時清算人若しくは代表清算人の職務を行うべき者、第三百三十七条第一項第二号に規定する一時会計監査人の職務を行うべき者又は検査役は、次のいずれかに該当する場合には、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
一 この法律の規定による登記をすることを怠ったとき。
二 この法律の規定による公告若しくは通知をすることを怠ったとき、又は不正の公告若しくは通知をしたとき。

そして公告方法は変更できますが、変更登記申請中は登記データが取れないところ、8日朝で取れているのでもしかしたら気付いていないのかもしれません。

決算公告の内容が薄いのも話題になっていますが、法律上は官報を選択している以上は貸借対照表の要旨を公開すれば足りることになります。なのであえて過料を選択し、情報公開だけはしているという形を選んでいるのかもしれません。
をあえて官報から電子公告に広告方法を変えず、最低限でも電子公告しているという形を選んでいるのかもしれません。
とにかくこのようなずさんな運営をしている団体に、税金が財源になっている持続化給付金やIT導入補助金等の委託事業が果たして可能なのか?
個人的にはとても疑問です。

2020年も引き続き活用できる <キャリアアップ助成金>

最近、いわゆる「就職氷河期世代」の雇用対策に関するニュースをよく目にするようになりました。就職氷河期世代とは、現在30代半ばから40代の世代を指します。

就職が特に厳しい時期で、非正規雇用労働者として不安定な生活を強いられている人も多く、長らく問題となっています。

一方で応募者が殺到して話題となった宝塚市役所のように、就職氷河期世代に限定した正規雇用求人を出す自治体や企業も徐々に増えているようです。

その世相を踏まえて、今回は「キャリアアップ助成金 正社員コース」に関する内容です。

キャリアアップ助成金とは?

「キャリアアップ助成金」とは、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者などの非正規雇用労働者の企業内キャリアアップを図った事業者に給付される助成金です。
「正社員コース」を含め全部で7つのコースがあります。

正社員化コースとは?

就業規則等の規定に基づいて、有期契約労働者や派遣労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した事業者を助成するものです。

例えば、アルバイト社員の能力を見込んで正社員として再雇用するケースを想像してもらうとわかりやすいでしょう。

助成金の額は以下のようになっています。

① 有期雇用社員を正規雇用社員へ切り替えた場合
1人当たり57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)

② 有期雇用社員を無期雇用社員へ切り替えた場合
1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)

③ 無期雇用社員を正規雇用社員へ切り替えた場合
1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)

※< >は生産性の向上が認められる場合の額
※( )内は中小企業以外の額

名ばかり正社員、はNG

それでは仮に、肩書はアルバイトから正社員に変更したけれど、給料や待遇はほとんど変わっていない…という場合でも助成金をもらうことはできるのでしょうか。

答えはもちろん「NO」です。

「転換後6か月間の賃金を、転換前6か月間の賃金より5%以上増額させている事業主であること。」

「転換後の基本給や定額で支給されている諸手当を、転換前と比較して低下させていない事業主であること」

など、様々な条件があります。

実際に処遇を改善させたことを証明しなくてはならないのです。

さらにはキャリアアップに向けた取り組みを計画的に進めるため、今後のおおまかな取り組みイメージをあらかじめ記載した「キャリアアップ計画書」の作成も必要です。

事業主にも、就職氷河期世代にとっても力強い味方になりうる「キャリアアップ助成金」。
ですが、支給要件はやっぱり少し複雑です。

興味はあるけど申請が難しそう?と不安な方は、ぜひお気軽にご相談ください。

外国人労働者の採用に助成金は活用できるか

2019年4月、新たな在留資格として「特定技能1号」「特定技能2号」が創設されました。

この改正入管法の施行や国内の人材不足という状況もあり、今後増々、外国人労働者の採用・活用が進められていくものと思われます。

そうした中で、「外国人労働者を採用する場合に助成金の活用はできるか」といった相談を受けることが増えてきました。

┃助成金の申請に国籍は関係あるか

厚生労働省管轄の雇用関係助成金において、基本的には「日本国籍を有していること」といった条件はありません。

国籍に関係なく、労働関係法令や社会保険法令を適用し、助成金制度の趣旨にあった取り組みを実施すれば助成金の支給対象になると考えられます。

しかし、外国人労働者が日本に滞在するための「在留資格」によっては、助成金の趣旨に合わないものがあります。

ここでは、具体的に2つの助成金を見ていきましょう。

┃人材確保等支援助成金

2019年4月に新設された<人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)>では、外国人労働者について、次のように示しています。

○外国人技能実習生

「技能実習生」は労働者ですが、本助成金の対象労働者に含まれません。 これは、途上国等への技能移転を図る国際貢献を目的として企業が受け入れた技能実習生を助成対象とすることは本助成金の目的にそぐわないためです。 (技能実習適正化法第3条の基本理念において、「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」とされています。)

*厚生労働省webサイト「人材確保等支援助成金」より

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000199313_00001.html

〇在留資格「特定技能1号」及び「特定技能2号」

在留資格「特定技能1号」及び「特定技能2号」は、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお、人材を確保することが困難な状況にあるため、           外国人により不足する人材の確保を図るべき産業に受け入れるものであり、在留資格「特定技能1号」及び「特定技能2号」の外国人労働者の雇い入れは、                        働き方改革に取り組む中小企業の人材確保を支援する本助成金の目的にそうものであることから、本助成金の各種要件を満たす場合は対象労働者に含まれます。

*厚生労働省webサイト「人材確保等支援助成金」より

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000199313_00001.html

┃キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金のQ&Aでは、外国人労働者の取り扱いについて、次のように示しています。

Q-6 外国人労働者はキャリアアップ助成金の対象になるのでしょうか。 A-6 正社員化コースについて、外国人技能実習生については、帰国を前提とした者であることから、支給対象外です。 また、EPA受入人材として、看護師・介護福祉士試験合格前の者については、在留期間に上限があることから、支給対象外です。 上記以外のコースについては、その他の要件を満たしている場合には支給対象となります。

*厚生労働省webサイト「キャリアアップ助成金Q&A(平成 30 年度版)」

https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/qa0401.pdf

厚生労働省は、以上のように在留資格やその在留資格に基づく在留期間、在留目的に着目した上で助成金対象になるか否かの判断をしています。

厚生労働省管轄の雇用関係助成金においては、他の助成金についても以上と同じような考え方のもと、運用されていくものと考えられます。

建設業許可『技能検定』ってなに?

※この記事はこれから建設業許可を取りたい方、許可を持っている方に向けての記事です。
日々沢山の建設業許可取得のお問い合わせを頂きますが、面談や電話で建設業許可の『専任の技術者』についてヒアリングをしているとたまに「技能検定」とは何か質問を受けます。
(専任の技術者については『建設業許可を取りたい方は必須!専任の技術者の証明資料とは?』をご覧下さい。)
以前の記事にも書いたとおり、資格を持っている方や実務経験を証明できる方でなければ専任の技術者にはなれません。
そして、せっかく実務経験があっても証明資料(都道府県により異なります)を用意できなければ、専任の技術者にはなれないのです。
では実際に技能検定とはどんな資格か見てみましょう。
技能検定パンフレット(厚生労働省HPより引用)
厚生労働省が実施している国家検定なんですが、126もの職種の技能レベルを判定する試験です。
126職種といっても、その中で建設業許可で専任の技術者の資格として認められる試験は限られているので、受験前に必ず確認しましょうね。
専任の技術者になれる資格一覧(国土交通省HPより引用)
※2ページ目の『職業能力開発促進法』が技能検定です。
特級・1級・2級・3級・単一等級とありますが、建設業許可では1級・2級(2級は合格後1年以上(平成16年4月1日以降の合格者は3年以上)の実務経験が必要)に合格して、合格証書が届けば晴れて専任の技術者としての要件が満たされます。
注:合格通知のはがきだけではダメですよ!
そして、受験には資格があります。
技能検定の受検に必要な実務経験年数一覧(厚生労働省HPより引用)
表を見ると分かる通り、ある程度実務経験が必要になりますね。
ですが、建設業者で働いていて実務の知識があるなら挑戦してみてはいかがでしょうか?
今年度の受験申し込みは終了していますが、もう少ししたら来年度の受験申し込みが始まります。
また、すでに建設業許可を持っている業者さんも、従業員の方に受験をお勧めされてはいかがでしょうか?
人材開発支援助成金の対象でもあるので、ぜひご検討下さい。
行政書士法人GOALでは助成金についてのご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせ下さいね!