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廃棄物を適正処理するのに最も必要なこととは?

※この記事は産廃業・建設業に関心のある方向けの記事です。
田舎育ちで自然大好きな環境系行政書士の石下です。
毎日沢山の廃棄物が家庭や企業から出ています。
こうした廃棄物が適正に処理されなければ、地球はどんどん汚染され、資源は枯渇し、未来に今の環境をバトンタッチできなくなってしまいます。

廃棄物の適正処理のために最も必要なこととは

そもそも不適正な処理とはどういうことでしょうか?

  • 不法投棄
  • 不正輸出
  • 不法焼却

などが挙げられます。
適切な処理なく山や川などに捨てられてしまえば自然に帰ることはなく、場合によっては環境に致命的な悪影響を与えてしまうこともありますし、不正に輸出されてしまえば、日本以外の国で同じような環境汚染を引き起こす可能性があります。
不法に燃やされてしまって体や自然に有害な物質が悪影響を及ぼすこともあるかもしれません。

処分業者だけの責任ではない

廃棄物を運ぶにも、処理をするのにも、それぞれ産業廃棄物収集運搬業、中間処分業、最終処分業という許可を取得する必要があります。
一定の要件を満たさす事業者のみがこれらの業務を行うことができるのは、逆に言えばそれだけ環境に直結する重要な業務であるのです。
当然ながらこうした事業者は法令のもと、適正な処理を行う義務があります。
しかし、産業廃棄物の事業を行う側のみでは廃棄物の適正処理は推進できません。

排出事業者責任とは

廃棄物処理法では、「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。(第3条)」と規定し、排出事業者の責任が明確化されています。

また、「事業者はその事業活動に伴って生じた廃棄物に再生利用等を行うことによりその減量に努める」、「事業者は、廃棄物の減量その他その適正な処理の確保等に関し地方公共団体の施策に協力しなければならない」ことが規定されています。

排出事業者の責任違反には厳しい罰則もあります。

適正な処理は排出事業者から始まる

廃棄物が適正に処理されるためには、まず適正な処理は廃棄物を出す側から始まるという意識が大事だと思います。

自分たちで処理できない場合には適正な処理業者への委託をしなければなりません。

廃棄物管理会社や処理業者に丸投げで自分たちは知らないというのでは、適切な処理は不可能です。

自分たちの出した廃棄物がどのように処理されているのか、従うべきルールは何かを把握しつつ、頻繁な法改正、政省令改正、通知改正に対応できる組織体制を作り、弁護士・行政書士やコンサルタントなどとの 連携を取ること。
そして何より、処理業者との密なコミュニケーションを取っていること。
どうやって分別すればいいか、なぜ分別が必要なのか、どのようにすれば廃棄物にならずに資源として再利用できるのかなどしっかりコミュニケーションが取れていれば不適正な処理は起こらず、処理にかかるコストも削減できます。

今日は排出事業者様にお呼びいただき、私と処理業者様で産業廃棄物の適正処理についての勉強会を開催させていただきました。
経営陣だけでなく、現場の皆様も交えたこうした機会を設けている会社は間違いなく適正処理への意識が高く、不適正な処理を助長しない素晴らしい会社だと思います。
私自身、産業廃棄物に関する許認可手続きだけにとどまらず、適正処理が進むためのこうした研修にも力を入れておりますので、ぜひ廃棄物についての研修のご要望がありましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
間接的にでも環境に、自然に貢献する環境系行政書士を目指し、学び続けたものを今後もこちらで情報発信をしていきます!

不用品回収に要注意?不用品回収の許認可とは

週末の朝、気持ちのよい静かな朝に聞こえてくるもの・・・
鳥の鳴き声や、川のせせらぎなどならいいでしょうが、車のスピーカーから大音量で流れてくる音に不快さを感じる方もいるのではないでしょうか?

不用品回収に必要な許認可とは

うちの近所だけかもしれませんが、毎週のように8時頃になると家の前を、「ご家庭で不用になった家具や家電を、無料で不用品を回収します。お気軽にお声かけください」とスピーカーで大音量でアナウンスしながらゆっくり運転する車が来ます。
その時間は家族でご飯を食べているのですが、うるさくて窓を閉めています。12階でもそのレベルなので、低層階の人や近所の方はもっとうるさく感じていると思います。
そもそも東京都の条例でも「拡声機による暴騒音の規制に関する条例」というものがありますが、他の法令にも違反している可能性が高いのをご存知でしょうか?

不用品回収をするために必要な許可がある

一般の家庭から出るゴミを運搬するためには、一般廃棄物収集運搬業という許可が必要です。

産業廃棄物を運ぶ許可を産業廃棄物収集運搬業といいますが、産業廃棄物は事業活動に伴って出る廃棄物のうち、法律で定められたものをいいますが、一般の家庭から出るゴミ、つまり廃棄物については事業活動に伴うものではありませんので産業廃棄物には当たりません。
不用品回収業者の中には、産業廃棄物収集運搬業の許可を持っていることをチラシ等にアピールしているところもありますが、一般家庭からのゴミを運ぶためには産業廃棄物収集運搬業の許可を持っていることは関係ないのです。

一般廃棄物収集運搬業の許可は取れない?

このように一般の家庭から出るようなゴミを収集運搬するには一般廃棄物収集運搬業の許可が必要なのですが、多くの自治体では新規でこの許可を取ることは非常に難しくなっています。
既存の許可を持っている会社などが許可を廃止したりした場合にしか新規で許可申請を受け付けない自治体もあり、許可要件を満たせば許可が取れるというのが一般的な許認可であるのですが、一般廃棄物収集運搬業は例外的な扱いになっています。

買い取る場合には?

では、業者が買い取る場合にはどうでしょうか?
この場合には古物商という許可が必要になります。古物商とは簡単に言うと、中古品の売買、交換等に必要な許可になります。古物商とはもともと盗品を転売するのを防止することが目的ですので、管轄の警察署を経由して、公安委員会に許可申請します。
もし、不用品回収業者が不用品を買い取る場合に古物商の許可を持っていない場合には、古物営業法違反になります。

家電リサイクル法にも違反する可能性も

冷蔵庫や洗濯機などの家電リサイクル品を引き取る場合は、「家電リサイクル法」も対象になってきます。
これらの家電リサイクル品は、不適切な処分をすると、深刻な環境破壊を引き起こすおそれがあります。だからこそ、許可を得た業者が適正な手段で、分解やリサイクルを行うよう、法律で定められているのです。
いわゆる無許可業者が回収、運搬することは、不適正な処理が行われる可能性もあり、環境に対しても悪影響を及ぼしてしまうことにつながりかねません。
この点は環境省も動画やポスターなどで啓蒙していますが、実態としては無許可業者に寄る不用品回収が減っていないようです。
https://youtu.be/H6IJxOvBgGw

まとめ

不用品の回収は廃棄物処理法や、古物営業法、家電リサイクル法や各条例などについて規制があります。
処理を委託する側としても、回収や運搬をする側としても、しっかり法令を守り、廃棄物が適正に処理されていくことで、よりよい環境を未来に残していきたいですね。
 
 

ペットボトルの捨て方で未来が変わる?

環境系行政書士の石下です。
いよいよこれから更に気温も上昇していきますが、注意したいのが熱中症ですね。
毎年こんなに暑かったっけ?と思っていますが、個人的には真夏でもジャケットにネクタイ。スーツは仕事の戦闘服だと思っていますが、当然暑いのは暑い。
だからこそ水分補給に気をつけていますが、皆様は飲んだペットボトルはどのように捨てているでしょうか?

脅威のペットボトル販売量

PETボトルリサイクル推進協議会によると2015年度のペットボトル販売量(総重量)は563千トンとなっています。
清涼飲料の出荷本数にして200億本以上、おそらく夏場はこれ以上のペースで消費されていることでしょう。
ちなみに欧州では2015年度で3,119千トン、アメリカでは2,708千トンとなり、この3年連続で販売量は増加傾向にあり、日本は逆にこの3年で減少傾向にあります。

ペットボトルの環境負荷とリサイクル

こうして大量のペットボトルが販売されているわけですが、環境負荷の観点から見ると、石油からなるプラスチックであるため、製造にも多くの環境負荷がかかっている以外にも、梱包、輸送、リサイクルや廃棄に至るまで、環境には常に負荷がかかっています。
日本は諸外国と比べても、非常に高いリサイクル率を誇っていますが、ペットボトルとしての再生利用よりは、燃料化や再資源化が多いようです。その点については欧米などと大きく異なっています。

(引用元:PETボトルリサイクル推進協議会
 

なぜ分別が必要なのか?

このように多くのペットボトルが消費され、そして捨てられているわけですが、捨てる際には分別するようになっています。
例えばキャップとそれ以外では成分が違うため、リサイクルされる方法も異なるので、分別されていることによってリサイクルしやすくなります。パッケージを剥がすことも同様です。

写真は先日通りがかったとあるコンビニのゴミ箱ですが、キャップが分けて捨てられるようになっていますね。
加えてこのコンビニでは飲み残しも捨てられるようになっています。
実はこれがとても重要なんです。

ペットボトルの中身を捨てる理由とは

再資源化の現場で困ることの一つが、ペットボトルの中身です。例えば中にタバコなどの不純物が入っていると、そのままでは再生燃料にならないため、それらを取り除く必要が出て来てしまいますが、大量のペットボトルの廃棄物の中身を一つ一つ確認するのは大変な作業です。
また、飲み物が入ってしまっている場合にも、それらを取り除かなくてはならないだけではなく、それを流すにも許認可の問題も関わってきます。
効率よく再生利用するためにはペットボトルの中身をきれいに捨てることが大事なのです。

ペットボトルに関する許認可とは?

ペットボトルの再生利用、そして適正な処理について許認可の観点から見ると、非常に複雑であることがわかります。
例えば全く同じお茶のペットボトルだったとしても、コンビニや自販機で買ったものを家で捨てる場合と、上記のようにコンビニのゴミ箱に捨てる場合では許可も異なります。
前者は一般廃棄物、後者は産業廃棄物として扱われるため、処理する側としても必要な許認可が変わってくるのです。コンビニに捨てたペットボトルの中身が入った状態であれば、それを運搬しようとする業者は産業廃棄物収集運搬業の許可が必要ですし、リサイクルのために細かく砕いたり、中身を捨てたりするにも産業廃棄物中間処理業などの規制がかかってきます。

まとめ

これからどんどん暑くなりますが、ペットボトルを購入した際には、適正な処理がなされ、効率よくリサイクルされるよう、中身をきれいにしたり、包装をはがしたりして捨てるようにしたいですね。
さらには大量生産、大量消費、大量廃棄につながらないよう、例えば水筒やタンブラーを使用して、なるべく廃棄容器を出さないようにするのもエコですね。
もはや亜熱帯とも言われる日本ですが、こうした小さな行動の積み重ねが未来によりよい環境を残すことにつながるのだと思っています。