法人の方は、事業専用のクレジットカードを用意しておくと管理がしやすくなります。代表者個人のカードと一緒にしてしまうと、プライベートの支出と混ざり、経費管理が煩雑になってしまいます。
法人カードは利用枠が大きく、広告費や仕入れなどの高額な支払いにも対応できます。一方で、カードによっては審査がやや厳しい場合といったデメリットもあります。
法人カードにはさまざまな種類があるため、自社に合ったカードを選びましょう。また、法人カードは複数枚持って使い分ける会社も多くあります。
- アメックスや三井住友カードが人気
- 事業用のクレジットカードは複数枚持つと安心
- 法人カードの還元率の目安は0.5%~1.0%
カード発行時にもらえるお得なキャンペーンなども確認しながら、気になるカードをいくつか試してみるとよいでしょう。自社に合ったメインカードを見つけていきましょう。
中小企業向け法人カードおすすめ4選
中小企業が法人カードを選ぶ場合は、まずは知名度の高いブランドから選ぶと安心です。
取引先との付き合いや、行政書士など士業からの紹介でカードを発行するケースもよくあります。
アメリカン・エキスプレスや三井住友カードは、信頼性が高く、還元率やサポート体制も充実しています。まず1枚持っておくと使いやすいカードです。
また、freeeカードのように会計ソフトとの連携に強いカードもあります。用途に応じてカードを使い分けることでより便利に活用できます。
人気の法人カード4種類をご紹介します。
| カードの種類 | アメリカン・エキスプレス ビジネス・カード | 三井住友カード ビジネスオーナーズ | JCB法人カード | freeeカード | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ビジネス・グリーン・カード | ビジネス・ゴールド・カード | 一般カード | ゴールドカード | |||
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| 年会費 | 13,200円 | 49,500円 | 永年無料 | 5,500円 | 1,375円 | 無料 |
| 還元率 | 0.5%~1.0% | 0.5%~1.0% | 0.5%~1.5% | 0.5%~1.5% | 0.5%~10.0% | 0.3%~0.5% |
| 限度額 | 上限設定なし | 上限設定なし | 最大500万円 | 最大500万円 | 最大500万円 | 最大5億円 |
カードの詳細な特徴についても見ていきましょう。
アメリカン・エキスプレス ビジネス・カード

| カードの種類 | ビジネス・グリーン・カード | ビジネス・ゴールド・カード |
|---|---|---|
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| 年会費 | 13,200円 | 49,500円 |
| 還元率 | 0.5%~1.0% | 0.5%~1.0% |
| 限度額 | 上限設定なし | 上限設定なし |
アメリカン・エキスプレス ビジネス・カードは、経営者や個人事業主向けの法人カードです。
グリーンカードとゴールドカードの2種類があります。用途に合わせて選べます。経営者の間でも利用している人が多く、ブランド力の高さから人気があります。
アメリカン・エキスプレスは自社ブランドのみのカードです。国内では、まれに利用できない店舗やサービスがあることもあります。
そのため、VisaやJCBなどのカードと併用しているケースも多いです。
一方で、利用枠は非常に柔軟です。広告費や仕入れなど決済額が大きくなりやすい企業には使いやすいカードといえます。
年会費は他の法人カードと比べて高めです。ただ、ブランドの信頼性や付帯サービスの充実度から選ばれています。
審査も比較的厳しいとされており、その点が一種のステータスとして評価されています。
三井住友カード ビジネスオーナーズ

| カードの種類 | 一般カード | ゴールドカード |
|---|---|---|
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| 年会費 | 永年無料 | 5,500円※年間利用額100万円以上で翌年の年会費が無料 |
| 還元率 | 0.5%~1.5% | 0.5%~1.5% |
| 限度額 | 最大500万円 | 最大500万円 |
| 空港ラウンジサービス | なし | 無料 |
三井住友カード ビジネスオーナーズは、どのステージの企業にも利用しやすい法人カード。
一般カードとゴールドカードがあり、メインカードや最初の1枚として使うのであれば、ゴールドカードを選ぶのもよいでしょう。
メガバンク系のカードで信頼性も高く、ステータス性を重視する方にも向いています。
最近では、三井住友銀行の法人口座Trunkと連携することで、還元率が高くなるなどのメリットもあります。
法人カードの発行をきっかけに、三井住友銀行の法人口座を利用するのもおすすめ。
一般カードは年会費無料で、ゴールドカードも一定額以上の利用で年会費が無料になります。
決算書の提出は不要で手続きも簡単なため、申し込みから1週間ほどで発行できます。
個人事業主でも利用できます。審査は代表者の信用情報が中心となるため、創業間もない方や中小企業でも申し込みやすいカードです。
JCB法人カード

| カードの種類 | 一般カード |
|---|---|
| 年会費 | 1,375円 |
| 還元率 | 0.5%~10.0% |
| 限度額 | 最大500万円 |
JCB法人カードは、日本発の国際ブランドであるJCBが提供する法人向けクレジットカードです。
国内での利用を中心とする企業にとって使いやすいカードです。日本ブランドならではの安心感やサポート体制を理由に選ぶ経営者もいます。
一般カードやゴールドカードなど複数のランクがあります。
社員カードを発行できるため、出張費や備品購入などの経費をカードでまとめて管理できるのもメリットです。
また、提携している優待店や特定のサービスを利用すると最大20倍など、通常より多くのポイントが付与されることもあります。
年会費も安く、コストを抑えながら法人カードを導入したい中小企業や個人事業主に人気です。
海外ではVisaやMastercardに比べると使えない店舗がありますが、国内利用が中心であれば十分使いやすい法人カードといえるでしょう。
freeeカード

| カードの種類 | 一般カード |
|---|---|
| 年会費 | 無料 |
| 還元率 | 0.3%~0.5% |
| 限度額 | 最大5億円 |
freeeカード Unlimitedは、クラウド会計ソフトfreeeの法人カードです。すでにfreee会計を利用している企業にとっては非常に使いやすいです。
カードの利用明細が自動で会計ソフトに取り込まれるため、経費管理や仕訳作業を効率化できます。手入力の手間が減るため、経理業務をシンプルに管理できます。
また、年会費や発行手数料が無料です。オンラインで簡単に申し込みができるため、創業間もない企業やスタートアップでも利用しやすいカードです。
追加カードやバーチャルカードを発行することもできます。用途ごとにカードを分けて管理することも可能です。
ポイント還元は高くありませんが、経理作業を効率化したい企業やfreee会計をすでに利用している企業には相性の良い法人カードです。
法人カードの必要性
法人カードは必ずしも導入しなければならないものではありません。創業初期や一人で事業を行っている場合は、代表者の個人カードで経費を支払っているケースもあります。
小規模なうちは支払いの件数も多くないため、個人カードでも十分に対応できます。
ただし、中長期的に事業を続けていくことを考えると、法人カードを導入しておく方が管理はしやすくなります。
事業用の支払いをまとめて管理できるため、経費の把握や会計処理もスムーズになります。
また、事業とプライベートの支出を分けておくことで、税務上の管理もしやすくなります。
将来的に、会社の規模が大きくなり従業員が増えた場合でも、法人カードがあれば経費管理を効率的に行うことができます。
そのため、法人カードは早めに用意しておくと良いでしょう。
法人カードの選び方

法人カードは、単に後払いができるだけでなく、還元率や年会費、付帯サービスなどカードごとに特徴が異なります。
法人カードを選ぶ際は、主に7つのポイントを基準に比較していくと選びやすくなります。
- 還元率
- 年会費
- ブランド
- 利用限度額
- 社員カードの発行
- 会計ソフトとの連携
- 付帯サービス
また、法人口座とは違い、法人カードを複数枚持つ企業も多くあります。
用途や状況に応じて使い分けることができるため、気になるカードがあればいくつか発行しておくとよいでしょう。
支払い内容によってカードを使い分けることで、より管理しやすくなります。
還元率

法人カードを選ぶ際に意外と重要なのが還元率です。企業の場合は決済額が大きくなるため、還元率の差がそのまま金額の差になります。
例えば還元率が1%の場合、年間で1,000万円をカード決済すると10万円分のポイントやキャッシュバックになります。
振り込みで支払う場合はこのような還元はありません。特に広告費などは金額が大きくなりやすいです。
還元率を加味して実質的な広告費を考えるのも一般的です。広告の効果を測るCPA(顧客獲得単価)を計算する際に、ポイント還元分を差し引いて考える企業もあります。
法人カードの還元率は0.5%前後のものが多いですが、1%を超えるカードであれば比較的高還元です。なるべく還元率の高いカードを選ぶとよいでしょう。
カードのキャンペーンも活用する
法人カードでは、期間限定のキャンペーンが実施されます。キャンペーンを活用することで、通常よりも高い還元を受けられます。
例えば三井住友カードでは、Google広告の利用など一定の条件を満たすことで4万円程度のキャッシュバックを受けられるキャンペーンが行われました。
一般的に資金力のある大手カード会社ほど、お得なキャンペーンを実施する傾向にあります。
カードを選ぶ際には、通常の還元率だけでなく、キャンペーン内容も確認しておくとよいでしょう。
年会費
一般的な年会費の目安は、無料から数千円程度です。ゴールドカードなどになると数千円から数万円程度のものが多くなります。
カードブランドによる違いもありますが、一般カードは年会費無料、ゴールドカード以上は年会費がかかるというケースが一般的です。
ただし、年会費は経費として計上できるため、実質的な負担はそれほど大きくありません。
また、一定額以上の利用で年会費が無料になるカードも多くあります。
創業直後や利益が少ない企業であれば、まずは年会費無料のカードを選ぶのがいいでしょう。
一方で、ある程度の規模の企業であれば年会費をそこまで気にしなくていいでしょう。付帯サービスやポイント還元など、年会費以上のメリットを得られることが多いです。
ブランド
クレジットカードのブランドは機能面だけでなく、ある種のこだわりや好みとして選ぶ経営者も多くいます。
特にアメリカン・エキスプレスなどは人気があります。デザイン性の高いカードを使うことで気分が上がる方もいるでしょう。
また、一般カードとゴールドカードなどのランクもあります。ステータス性を重視して選ぶのもいいでしょう。
気に入ったブランドのカードを使い続けることで利用実績が積み上がり、将来的にゴールドカードやプラチナカードへ切り替えることもできます。
自分に合った好きなブランドのカードを選ぶのもよいでしょう。
利用限度額
法人カードの利用限度額は、審査結果によって決まります。
創業直後にカードを作る場合は、最初の利用枠がそれほど大きくありません。場合によっては100万円に届かないこともあります。
最近は代表者の信用情報をもとに審査するカードもあります。その場合、利用限度額がやや少なめに設定されることもあります。
カードの継続利用によって、支払い実績を積み重ねて、徐々に限度額を引き上げてもらえます。
また、大きな支払いがある場合には、カード会社へ個別に相談することで、一時的に利用限度額を引き上げてもらえることもあります。
支払い用途に応じてサブカードも用意する
限度額が低いことが多いため、メインカードに加えてサブカードも用意しておきましょう。
支払いが重なったときにカードが使えなくなると、事業運営に影響する可能性もあります。
複数のカードを利用することで、合計で数百万円程度の利用枠を確保できます。
ただし注意点として、同じブランドのカードを複数持っている場合、カード会社によっては利用枠が共通で管理されることがあります。
社員カードの発行
事業が拡大してくると、社員カードの発行が必要な場面が出てきます。
例えば、特定の社員に支払い権限を持たせて、出張費や備品購入などをカードで決済してもらうことで、業務を効率化できます。
最近は、バーチャルカードを簡単に発行できるサービスも増えており、UPSIDERのような法人カードが人気です。
カードごとに利用用途を限定したり、限度額を設定できる仕組みもあります。
ただ、代表者の信用情報をもとに発行するタイプのカードでは、社員カードを発行できない場合もあります。
会計ソフトとの連携
法人カードは、会計ソフトと連携することで経費管理を効率化できます。
例えば、freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトと連携すると、カードの利用明細が自動で取り込まれます。
毎回手動で記録する必要がなくなるため、経理業務の負担を軽減できます。
また、カード決済の履歴がそのまま会計データとして管理できるため、支出の把握もしやすくなります。
各会計ソフトが提供している法人カードもありますが、還元率が低めに設定されている場合もあるため、カードを選ぶ際はポイント還元などの条件も確認しておきましょう。
付帯サービス
法人カードには、さまざまな付帯サービスが用意されています。
内容はカード会社によって多少異なりますが、空港ラウンジの利用、旅行保険、ポイントやマイルの付与などが代表的です。
出張が多い企業であれば、マイルが貯まりやすいカードや、利用できる空港ラウンジが充実しているカードを選ぶといいでしょう。
旅行傷害保険やショッピング保険などが付いていると安心です。万が一のトラブルに備えることができます。
その他にも、スポーツクラブの優待や提携サービスの割引などもあります。
一般的に、大手カード会社の法人カードは付帯サービスが充実している傾向にあります。






