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[資金調達の基礎知識]

プロパー融資とは?利用条件やメリット・デメリットを解説

  • 投稿:2024年04月15日
  • 更新:2024年11月20日
プロパー融資とは?利用条件やメリット・デメリットを解説

事業者が資金調達を行う場合、プロパー融資を検討している人が多いでしょう。

プロパー融資なら金融機関へ直接融資を申し込み、希望金額の資金調達を実現できます。融資限度額もなく、融資が実行されれば信用力アップも見込めます。

本記事では、プロパー融資の概要から利用するメリット・デメリットを解説します。

プロパー融資の審査に通過して多額の融資を受けるコツに関しても紹介するため、気になる人はぜひチェックしてください。

プロパー融資とは信用保証協会の保証が付かない融資のこと

プロパー融資とは、信用保証協会の保証が付かず、金融機関から直接融資を受けることを指します。

融資には「金融機関から直接融資を受けるプロパー融資」「信用保証協会から借り入れる保証付きの融資」の2つが存在します。

プロパー融資は金融機関が100%責任を負い融資を実行し、事業者も直接返済を行います。

プロパー融資では銀行が全ての責任を負うことになるため、融資を実行する前の審査も担当します。

また、プロパー融資と保証付融資の違いとして、保証協会の有無が挙げられます。

保証付融資は借主が万が一返済できない場合、保証協会が立て替えてくれます。保証協会が保証人として存在するため、金融機関からの融資を受けやすいと言えるでしょう。

プロパー融資のメリットは保証料がかからないこと

プロパー融資を利用するメリットは、保証料がかからないことです。

保証付融資を利用する際は、保証協会が有事の際に立て替えてくれる代わりに、毎月保証料を支払う必要があります。

保証料は借入金に対して1%〜5%程度の料率で設定されています。信用保証料は特別料率が適用されない限り、原則9つの区分から決定されます。

一方、プロパー融資へ申し込む際は保証料が一切かかりません。

プロパー融資は金融機関から直接借入を行うため、保証協会を挟まず融資を実行してもらえます。そのため、プロパー融資を利用する際は借入金の利息のみを支払うだけで問題ありません。

創業後すぐの事業者だと、毎月の返済に充てられる費用がなく返済自体が難しくなるケースも少なくありません。プロパー融資を利用して返済コストを抑えられるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

保証付融資と比較すると融資実行までの期間が短い

プロパー融資は保証付融資と比較すると、融資実行までの期間が短い傾向にあります。

保証付融資を申し込む場合、金融機関と保証協会からの審査が必要になります。融資に2社の手続きが必要になるため、融資実行までに1ヶ月〜2ヶ月の時間が必要です。

一方、プロパー融資は金融機関が審査から採択までを行うため、平均2週間〜1ヶ月で融資が実行されます。

過去に同じ金融機関でプロパー融資を受けた実績がある事業者は、2週間程度で融資実行まで進むケースがあります。できるだけ早く資金調達を実行したいなら、プロパー融資がおすすめです。

ただし、担保が必要なプロパー融資の場合は、事業審査に加えて担保の審査も行うため2週間程度、審査期間が延びます。プロパー融資でも審査内容によっては1ヶ月以上の時間が必要となるため注意しましょう。

融資限度額が設定されていなく多額の融資を受けられる

プロパー融資には基本的に融資限度額が設定されておらず、多額の融資を受けられます。

採択が実行される場合は、事業者の希望金額で融資を受けられるため、必要な資金を一度で調達できます。

一方、保証付融資だと融資金額の上限が定められています。一般的に無担保の場合は8,000万円、担保有りだと2億8,000万円程度の借入が可能です。

担保なしで1億円以上の融資を受けたいなど、多額の融資を希望する事業者にとって上限金額のないプロパー融資は最適な手段と言えます。

もちろん、希望金額に対して全額融資してもらえるわけではありません。

審査時に「この金額なら返済してもらえるだろう」と判断した金額が融資されます。必ず希望金額を融資してもらえるわけではないため、あらかじめ妥当な金額を算出しておきましょう。

プロパー融資は審査通過が厳しいのがデメリット

プロパー融資のデメリットとして、審査通過が厳しい点が挙げられます。

プロパー融資は金融機関が全ての責任を持つため、貸し倒れのリスクを最大限回避する必要があります。

借主からの返済が滞ってしまった場合、金融機関は大きな損失を抱えてしまいます。万が一、滞納が続き、借入金の回収が難しくなると金融機関側は貸し倒れリスクだけを被ってしまいます。

そのため、プロパー融資は保証付融資よりも審査が厳しく、少しでも貸倒リスクがあると判断されると審査に通過することはありません。

審査では事業計画書や面談時の説明はもちろん、より詳細な経営状態や他社の借り入れ状況などから総合的に融資の判断を行います。

特に融資実績のない創業前や創業後すぐの事業者は、プロパー融資の審査に通過する可能性が低いです。

創業後すぐの事業者以外でも、経営状態が不安定な会社や他社からの借入金額が多い、過去に返済を滞納したことがある場合は審査通過は難しいでしょう。

金融機関が貸し倒れリスクを追うため返済期間が短い

プロパー融資は金融機関が貸倒リスクを全て背負うため、返済期間が短く設定されています。

保証付融資は金融機関・信用保証協会の両方で審査を実施するため、採択された場合は返済期間に猶予を持たせるケースが多いです。保証付融資の場合、7〜10年程度の返済期間が設けられることも少なくありません。

一方、プロパー融資は返済期間が5〜7年程度に設定されるケースが多いです。

返済期間を不用意に延ばしてしまうと、返済計画通りに返済してもらえない可能性が高くなります。

事業は市場やビジネスモデルによって大きく左右されるため、融資当初は順調に進んでいる事業も、数年後には売り上げが減少していることも少なくありません。

そのため、金融機関は返済期間を保証付融資よりも短く設定し、融資の早期回収を目指しています。ただし、金融機関によっては繰上げ返済は嫌がられることがあります。

金融機関側は利息によって利益を得ているため、予想以上に早い繰上げ返済は損失に繋がる可能性があります。無理に繰り上げ返済を行うのではなく、返済計画に合わせて返済を進めましょう。

プロパー融資の審査に通過して多額の融資を受けるコツ

プロパー融資の審査に通過して、多額の融資を受けるコツは以下の通りです。

  • 保証付融資を利用して金融機関からの評価を高めよう
  • 融資に強い・金融機関とパイプのある行政書士に相談する

それぞれ順に解説します。

保証付融資を利用して金融機関からの評価を高めよう

プロパー融資の審査通過を狙うなら、保証付融資を利用して金融機関からの評価を高めましょう。

前述の通り、プロパー融資は審査難易度が非常に高く、融資実績がなければ審査通過は見込めません。

金融機関によって審査内容は異なるものの、創業前や創業後すぐの事業者はいきなりプロパー融資へ申し込んでも断られることも少なくありません。

そのため、初めの融資は保証付融資を活用して、融資実績を作りましょう。保証付融資へ申し込み、審査通過と返済実績を積み、滞納なく返済を行えれば金融機関からの評価は大きく上がります。

プロパー融資では「この事業者に融資をして本当に返済してくれるのか」を注視して審査するため、返済実績があれば大きなアドバンテージを得られます。

自己資金が潤沢にある企業でも、融資実績がなければプロパー融資の審査に通過しないこともあります。まずは比較的審査難易度の低い保証付融資で返済実績を作り、金融機関からの評価を積み重ねましょう。

融資に強い・金融機関とパイプのある行政書士に相談する

プロパー融資に通過し多額の融資を受けたいなら、融資に強い・金融機関とパイプのある行政書士に相談しましょう。

プロパー融資に強かったり、金融機関とパイプを持っていたりする行政書士に相談すれば、専門的な知識・経験を用いてサポートしてもらえます。

行政書士からはプロパー融資に最適な決算書や事業計画書の作成をサポートしてもらえたり、自社のどのような部分を審査担当者にアピールすればいいかなどの情報を得られます。

行政書士に事業のサポートだけではなく、融資に関連する包括的なコンサルティングを依頼すれば審査通過率を上げられます。自社だけの力でプロパー融資の審査通過を狙うのではなく、専門家に相談しながら的確な準備を行うと安心です。

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